デンマークと日本の共通点

デンマーク語のクラスがホイスコーレで受けられるのですが、今学期はスタートがかなり遅れてしまったこと、受験にぶつかったことで誰一人として受講せず、クラスには先生と僕だけという状況になっています。

ありがたいことにデンマーク語以外の話もたくさん聞くことができて、今日は少し宗教や政治的な話になりました。

キリスト教のカトリックとプロテスタントの違いから始まり、ヨーロッパでは北と南でその割合が違うこと、またそれが社会に与えている影響について。

間違いもあるかもしれませんが、僕は以下のように理解しました。

カトリック:
教会に寄付をすることが重要。その額によって死後天国に行けるか地獄に行けるか決まる。また、週末に教会に行くのはほぼマストで、行かないとほかの人に色々言われてしまうらしい。

プロテスタント:
どれだけ神様のことを思い返すか、対話するか、自分を理解するかが大切。お金は関係ない。週末に教会に行くことはマストではなく、自宅など場所を選ばず、声に出しても心の中でもいいので「こうなりたい、こうありたい、これはいけなかった」などということを告白することが大切。でもこれもマストではなく、日本の宗教観に似ているな、と思いました。

デンマークは後者の「プロテスタント」系らしく、確かに日曜日だからといって教会に行かなきゃ!という感じはないし、普段の生活に宗教観が根強く存在する感じでもないんですよね。宗教が日常に浸透してしまって、意識していなくても存在する感じ、日本のそれと良く似ているような気がします。

ほかに今日出たデンマークと日本で似ているなぁと思ったのは
・人々の精神疾患が問題になっている
・特に若い人たちのモラルが問題になっている
・過去近隣諸国を支配したが、今は手放している
・過去支配した国々に謝罪とお金を提供している
・輸出は肉や牛乳といったものの割合がすくなく、ほとんどが技術的なもの

特に最後にある「技術の輸出」という面でデンマークの人々は日本に強い関心があるとのこと。似たような境遇の中どうして違いが出ているのか、どうしたらその領域に到達できるのかを考えているようです。

また、その他の精神疾患・モラルに関しては日本と良く似ている問題だと思うのですが、そのプロセスが全く逆だと感じました。これはまた別のお話…。

「世界一幸福な国」なんて言われているけどそれは表層の話で、みんな水面下では色々な問題を抱えているんだよ、と先生は話していました。また、どんな生き方に「幸せ」を感じるのかも、幸福度に大きく関係していると思います。物質的なものに依存している社会では、永久に幸福度は上がらないんじゃないか…。そんな話もチラッと出ました。