ホイスコーレ日記81:プラスチック

デンマークの教育施設「Den Skandinaviske Designhøjskole」に留学した時のことを写真を交えて振り返ります。

旅行から帰ってくると、そこからはまた普段通りの授業が始まります。いつもと違うのは、この頃から受験に向けて課題をこなすグループと、そうでないグループに分かれて進めていくところです。

僕は大学受験をしなかったので、新しい課題「プラスチック」を言い渡されました。

 

環境問題をテーマにビジュアル化をする

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デザインの問題解決で今一番ホットな話題は「環境問題」。今回の授業ではオリエンテーションが行われ、そのなかで「海中に混ざってしまったゴミの問題」について取り上げられました。

今海には大量のゴミがあって、その中でもプラスチックが大問題。自然分解されるまでに時間がかかるし、魚が誤って食べて死んでしまうケースも多いとのこと。これをビジュアル化して表現するのが今週の課題です。

 

2050年にプラスチックと魚の量が同じになる

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さて、どうビジュアル化するかといえば「グラフィカルなグラフ」にしてみましょうと。例えば、下のURLにあるような…。

http://www.fashion-press.net/news/20550

さて、タイトルにある問題ですが、詳しくは下記WEBページをごらんください。2050年までには海に流れているプラスチックの量と魚の量がeven…同じになってしまうという計算が出ています。

http://www.gizmodo.jp/2016/01/2050_has_more_plastic_than_fish_in_ocean.html

このままでは海中資源が活用できなくなってしまうでしょう。そこで、それを先ほどのようなビジュアル化(グラフ化)をして、注意喚起をしましょうという課題です。また、これは2人1組のグループワークでした。

 

暗中模索

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人によって熱中度が違っていて、僕が一緒になった女の子は温度低め…サクッと終わらせましょう、ってノリでした。僕はなんとかいいものが作れないかといろいろ提案しまくりました。

周りは受験モードでピリピリしてて、受験しない人たちがその間に出来ること、という感じで授業が進むから仕方ないのか。

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とにかく手を動かすのよ!思いついたものをどんどん具体化してみて!という先生の言葉もあり、水のなかにプラスチックをぶち込んで混ぜてみたり…

 

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それでも迷っていた僕らのところに、グラフィック専属の先生が「煮干しを持ってきたよ☆」と突然魚を提供してくれました。これにはデンマークの子達はタジタジ。「クサっ!!」というなか僕だけ「いい匂い」と言っていて変人扱い(笑)ダシって重要じゃないですか。

 

そして見つけた表現

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そして僕らはその煮干しと、プラスチック(ゴミ袋をちぎったもの)、水に見立てたゼリーを使って、グラフを作ることにしました。

とても直球で単純な案ではあるんですが、使われるマテリアルに説得力が持たせられたため大成功!

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いろいろな人たちの助けと、アイディアの共有、そして手を動かし続けたことで他取り付けた良い結果となりました。